お昼前ぺデ下を歩いていると、キャンパスにはあまりにつかわしくない戦隊ものの音楽が鳴り響いてきた。(よく聴いてたら仮面ライダーなんちゃかっていってた)こりゃ、ザンギュラかグラサンにまちがいねえと思って音源をうかがいにいくと、案の定ザンギュ、じゃなくてグラサンだった。彼はベンチに自前(だろうね、もちろん)のラジカセだかCDプレイヤーを置き、その横に寄り添うようにいつもの皮?ジャンを布団代わりにかけて横になって寝ていた。通行人はもち、スルー。わたしも生暖かく見守りながらカオマンガイ風ライスをたべに行った。

彼は中大でとっても有名な変人のひとりだけれども、私の身近でも最近、期待の新人を発見した。彼は私と同じ授業を2つとっている。ある日の授業中いつものようにノートをとっていると、後ろのほうから男のひと同士の話し声が聞こえる。うっとーしく思い、うしろをふりむくと、彼が一人でしゃべっていた。それが彼とのであいだった。そのときはなにか脈絡のない数字をずーっとならべたてており、あ、この人おかしい、とすぐおもった。私はだいたい彼の斜めうしろに座っているのだが、彼の前に座っていたひとが頭をかかえて苦悩しているのが面白かった。とかいってると、先日気がついたら彼が私の真後ろに座っていた。れいの脈絡のないブツブツ話し声がきこえてきたのだ。イライラするが、つい気になって、かれがなにをいいだすのかリスニングすることにした。その授業は流通論だったのだか、授業に出てきた単語が織り込まれており、聞き取れたのは


日米かんけい、つつっつまんない、ヨーロッパ×2、テレビ、勾玉、日露戦争、持ちあわせ…、知らんよ、小売ッ?!!、だからさあそういうことないんだって…

などでした。かれはきっと頭の中の誰かと話しているんでしょうね。教師が『家庭の主婦の三種の神器』の話をしているとテレビしか先生はいわなかったが、『勾玉』のつなぎはなかなかでした。